Catarogue
  糸つむぎ と 手織り
日高雅恵





  100年後、金色に光っている亜麻の糸。

  私は初めの頃、彼女からこんな言葉を聞きました。
  その言葉がずっと頭に残っています。

   ・・・100年後、金色に光っている亜麻の糸。
亜麻の花


初めて糸つむぎをしている姿を見た時、何とも言えない気持ちになりました。
カタコトカタコト・・・なんてやさしい時間。なんてやさしい音。
その音に酔ってしまって胸がじーんと熱くなったのを覚えています。
ずっとその音を聞いていたかった。だけど遠慮して話しかけたのを覚えています。
織り機はご主人が作りました。彼女の宝物だそうです。

何種類もの上質の亜麻(リネン)の糸を入手し、自分でつむいた亜麻糸とも組み合わせ、ランチョンマットやコースター、布きんやハンカチなどを作っています。
何枚も何枚も作って自分で使ってみる。その使い方のすごいこと。もちろん台所関係、お掃除に、手拭き用、そしてねこのみーちゃんの足まで彼女はリネンで拭いています。

私にも「使ってみて。そして感想を聞かせて。」と半分怒っているかのようなニュアンスの話し方。いつかお店に出したいと思いながら私たちは話していました。

そろそろ、、と思っていたら「だめ。出せない。」と連絡がありました。

聞くと、「100年後、金色に光らないと本物じゃないの。今の物は出せない。」と言うのです。私は驚きました。どこまでも妥協を許さない人。

100年後、自分は生きていないとしても金色に光っていてほしい。きっとそう思いながら作っているのでしょう。今回、お店に出している布きんやランチョンマットは何回も試作をして先輩方にもOKをもらって、やっと納得のいく物に出来上がりました。

確かにフリンジのランチョンマットを見ると、金色に光っています。
それを使いこむとどんなに素敵になるんだろうと、私は興奮してしまいました。

  自信を持って生きている姿は本当に素晴らしくてあこがれます。
  そして、それが作る物に表れるのです。
  とても私と同じ年とは思えません。
  
  ぞうきん色が好きなので派手な色合いにはしないとのこと。
  でも、私のお店に来られるお客さまはとても目が肥えていてセンスもいい。
  そんな色合い、質感をわかって下さるのです。

  大量に機械で作った物とは全く違う手の物たち。
  それを飾ってながめるのではなく、使ってほしい、といつも彼女は言います。
  最高に贅沢で素敵なこと。


  どうぞ楽しみにしていて下さい。これからも素敵な物をたくさん紹介していきます。
  新しい物がお店に届きしだい、お店に展示・販売いたします。
                            (ホームページでもお伝えします。)


  少しだけご紹介を・・・

  このリネンの布きんは私のお気に入りうちの3枚です。
  本当に好きで好きでたまりません。かわいいのです。

  いつも見えるところに置いておきたい。さわっていたい。
  そんなリネンです。
  
  彼女は羊の毛も自分でつむいでいます。そちらもまたご紹介していきます。


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